あやかし銀狼に恋をして〜じれ恋はやがて溺愛に包まれる
 「わ、私?!」
 「和子おばさん!突然、何を言い出すんだよ!瑞穂ちゃんの気持ちも考えないで・・・ごめんね、瑞穂ちゃん」
 「瑞穂ちゃんは、こっちにいるのが少し伸びただけでいずれ東京に戻るのよ。仕事を探さなくてもいいでしょ?」
 「えっとー・・・それはまだ何も・・・」
 「仕事のことは心配しなくていいわよ。篤志が面倒見るから。将来を見据えた上でね」
 「将来って、まさか、叔母さん・・・」
 「あなた、知っている人ならいいんでしょ?」
 2人はああだこうだと押し問答していた。
 「瑞穂ちゃん、付き合ってる人いるの?」
 「えっと・・・いませんけど・・・」
 「おばさん!いい加減にしないと」
 「あなたはちょっと黙ってなさい!瑞穂ちゃん、ちょっと3人でお話しましょ!」
 半ば強引に椅子に座らされ、瑞穂がここに来た経緯や篤志の会社の話をした。
 「そうなんだ・・・きっと見合う会社が見つからなかったんだね。そういう事情なら・・・僕のサポート役としてどう?ちょうど中途採用予定の子が急に辞退してさ。仕事は一から教えるから心配しないでいいよ」
 「あの・・・えっと・・・私は」
 「あっ、勿論、面接は簡単に受けて貰うけど、面談みたいなものさ」
 「瑞穂ちゃん、こんなこと言うのもなんだけど、篤志の性格は温厚だから。それに、瑞穂ちゃんのこと気に入ったみたいだし」
 「ち、違うよ!東京にご両親がいるなら就職先には丁度いいと思ったからで・・・」
 「あら、そうなの?まぁ、そういう事にしましょう。じゃあ、詳しい話は2人で改めて打ち合わせするとして・・・」
 「あっ、ちょっと和子さん!私・・・まだ・・・」
 「そうねぇ・・・明日、篤志が帰るからホテルまで来てあげて!そうだ!せっかくだし、一緒に行った方が早いわね。勿論、交通費は篤志持ちだから心配しないで。登喜代さーん!あのね、お願いがあって!」
 和子は勝手に話を進めるために、登喜代に明日から瑞穂が東京に行けるよう交渉に行った。
 「まったく和子おばさんは相変わらず強引なんだから・・・ごめんね、瑞穂ちゃん。お節介で。でも、僕は瑞穂ちゃんが来てくれるなら助かるよ。英語も僕が教えるしね。詳しくはその時に話を詰めよう。駅前にある『ホテルYUDO』の1Fロビーで待ってるよ」
 「あ、あの・・・」
 「瑞穂ちゃん!登喜代さんに瑞穂ちゃんが行くならって了解もらったから、明日宜しくね!私達、これから他に挨拶回りに行くから」
 一方的に話すと、和子さん達は帰って行った。
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