あやかし銀狼に恋をして〜じれ恋はやがて溺愛に包まれる
 「私には偉そうに言ってたのに、臆病者!信司を見習いなさいよ!信司、私のことどう思う?」
 「大好きです!いえ、愛してます!先日、百花さんと瑠宇斗さんはあやかしと聞いてビックリしましたが、そんなの関係ありません!僕にとっては、愛する人であり大切な人には変わりないから・・・そして、瑠宇斗さんと瑞穂ちゃんは大切な友人です!」
 「聞いた?信司は強い男だよ。瑠宇斗よりずっと強い。あれこれ考えずに気持ちを伝えてあげなさいよ!今のままじゃ瑞穂が可愛そうよ!」
 「・・・そうだな・・・ありがとう、百花、信司君」
 瑠宇斗は2人の他に誰もいないこと確認すると、あやかしになりあっという間にホテルに着き、人影のない所で人の姿になると、篤志が泊まるホテルに入って行った。

 1階にあるカフェを見渡すと、楽しそうに話す篤志と引きつりながら笑顔を向ける瑞穂を見つけた。
 「失礼します。少し、いいですか?」
 「君は、瑠宇斗君だね?」
 「る、瑠宇斗さん?!」
 「篤志さん。実は、瑞穂は俺の彼女なんです。申し訳ありませんが、一緒に行かせるわけにはいきません」
 「えっと・・・確か瑞穂ちゃんは、彼氏いないって言ってたよね?」
 「申し訳ありません。まだ誰にも言うなと口止めしていましたので、瑞穂も言えなかったんでしょう」
 「・・・何だか嘘っぽいね。だって、いくら秘密にしていてもあの時、自分の彼女が他の男と会って、一緒に連れて行くかもしれないってなれば止めたはずだろ?」
 「えぇ、きっと止めるでしょう」
 「その答え・・・君は嘘だって言ってるようなものだぞ?」
 「瑞穂の本当の幸せを考えました。東京に戻った方が幸せなんじゃないかと思って・・・瑞穂を突き放しました」
 「瑞穂ちゃん・・・本当なの?」
 瑞穂が瑠宇斗を見ると、真剣な眼差しをして小さく頷いた。
 「えーっと・・・はい・・・」
 「ふーん・・・じゃあさ、付き合ってるって言い張るなら、証明して見せてよ」
 「分かりました」
 瑠宇斗は座っている瑞穂の横に近づきひざまずくと、優しく頬に手を当てた。
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