あやかし銀狼に恋をして〜じれ恋はやがて溺愛に包まれる
 「俺は・・・人間になることが出来る・・・」
 「そうだ・・・だが、その前に・・・瑞穂」
 「は、はいっ!」
 「瑠宇斗は神々の中でも優秀な神使と言われている。本当は手放したくないというのが本音だ」
 「はい・・・それは理解できます」
 「それと同時に、瑞穂自身の力も我々神にとっては貴重であり、重要な存在だ」
 「えっと・・・でも、実感が無いですし、念じて光が出せるわけでもないですが・・・」
 「ただ、コントロール出来ないだけだ。今はそれでいい」
 「はい・・・」
 瑞穂はどこにその力があるのか分からず、自分の体を眺めて戸惑っていた。
 「いずれにしても、貴重なあやかしである瑠宇斗が人間として生きたいと思い、その相手が瑞穂なら、私は申し分ないと言いたいわけだ」
 「癒怒之神様は2人の間を許すということだよ」
 緑運の言葉に、不安そうな顔をしていた瑞穂に笑みが零れ、瑠宇斗と顔を見合わせた。
 「癒怒之神様・・・体を残して、今まで守っていただいてありがとうございます」
 「ありがとうございます!癒怒之神様」
 「瑞穂の両親のことについては緑運に任せてある。後は頼む、緑運」
 「はい、お任せください」
 「良い報告を待ってるぞ」
 癒怒之神は笑みを浮かべると姿を消した。

 「瑞穂のご両親が来るのはいつだ?」
 「1週間後の昼の1時です」
 「分かった。瑠宇斗、豪田さんという名前は聞いた事があるか?」
 「はい、詳しくは知りませんが、とても優秀なあやかしだと噂で・・・」
 「あやかし・・・そう聞いているのか?」
 「はい・・・」
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