あやかし銀狼に恋をして〜じれ恋はやがて溺愛に包まれる
 「瑠宇斗君。娘が可愛い余りに失礼な発言ばかりで、何てお詫びを言ったらいいか・・・」
 「いえ、当然のことだと思いますから」
 「瑞穂は素直で明るくて優しい子だ。でも何処か抜けていて、人を信じやすくて・・・親としては心配なんだ。特に君みたいに容姿の良い子だと余計だよ」
 「私は瑞穂さんの素直さに惹かれて、明るくてドジなところも可愛くて・・・瑞穂さんの全てが愛おしいです」
 「もう!2人とも私は抜けてないし、ドジじゃないですから!」
 頬を膨らます瑞穂を見て、徳次と瑠宇斗は顔を見合わせてクスッと微笑んだ。
 「そんな顔すると、瑠宇斗君に嫌われるぞ?瑠宇斗君、瑞穂。2人の事は認めるよ。なぁ、敦実」
 「えぇ、勿論よ」
 「お父さん、お母さん、ありがとう」
 「良かったわ。瑠宇斗君のことを理解してもらって」
 奥から登喜代がお団子を持って来た。
 「久しぶりだわ!お母さんのお団子!」
 「本当だなぁ・・・長く来てなかったから・・・瑞穂達の顔も見たいし、また来るよ。なぁ、敦実?」
 「そうね・・・ところで、2人の結婚式はいつするの?」
 「ゴッ、ゴホッ、ゴホッ!」
 敦実の突然の質問に、瑞穂はお団子を喉に引っかけ、むせてしまった。
 「瑞穂ちゃん!ほらっ、お水よ!」
 登喜代に差し出された水を慌てて飲んだ瑞穂は涙目になっていた。
 「お、お母さん!急に変なこと言わないでよ!」
 「変な事って、大事な事でしょ?」
 あたふたしている瑞穂を見て、瑠宇斗は真剣な顔で、
 「もし、詳細が決まったら、直ぐにご相談します。宜しくお願いします」
 と、返事をすると瑞穂もつられて、2人に向かって頭を下げた。
 「分かったわ。楽しみにしてるわね!」
 「・・・じゃあ、そろそろ帰ろうか。敦実」
 「そうね。お母さん、また連絡するわね!」
 「またテレビ通話でね」
 徳次と敦実は、来た時とは全く違う穏やかな顔をして、東京へと帰っていった。
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