あやかし銀狼に恋をして〜じれ恋はやがて溺愛に包まれる
 店の外のテーブルから少し離れた所に、40代くらいの紳士的な男性と、ちょいワルオヤジ風の男性が立っていた。
 「瑠宇斗さん・・・お知り合いの方ですか?」
 「あぁ、とてもお世話になった方達だよ」
 「瑞穂、私だ、緑運だ」
 「りょ、緑運さん?!」
 「初めまして、瑞穂ちゃん。まぁ、私は初めましてではないけどね」
 「えっと・・・すみません。どちらでお会いしたでしょうかぁ・・・?」
 「この方は、雷深さんだ。瑞穂と出逢った頃、俺達のところだけ、雷が鳴って雨が降りだしたことあっただろ?」
 「・・・あぁ、ありました!周りは晴れているのに・・・えっ?あれってもしかして・・・」
 「そうだよ、私がイタズラしたんだ」
 「瑠宇斗さんがお願いしたら、ピタッと止まったからビックリしちゃったんです」
 「せっかく瑠宇斗のためにと」
 「余計なお世話ですよ、雷深さん」
 瑞穂がキョトンと不思議そうな顔をしていると、頬を染めた瑠宇斗は「気にするな」と話をはぐらかせた。
 「そうだ。どうして瑠宇斗みたいな優秀な神使を人間に戻したんだって、神々が残念がっていたぞ。まぁ、癒怒之神様に逆らう神はいないから、諦めていたけどな」
 「人間になろうが瑠宇斗は瑠宇斗。今までと変わりない。さぁ、そろそろ戻るとするか、雷深」
 「あぁ、またな、瑠宇斗、瑞穂ちゃん」
 その瞬間、緑運と雷深は姿を消した。
 「瑠宇斗さんには、たくさんの仲間がいますね。それも皆さんとても素敵で、瑠宇斗さんへの愛を感じます」
 「そうだな・・・みんないつも守ってくれていたから・・・」
 「寂しい・・・ですか?」
 「寂しいという感情は、瑞穂が俺のそばから離れた時に初めて知ったよ。あれ以上に寂しいという感情は無い」
 「瑠宇斗さん・・・」
 「だから瑞穂、ずっと俺のそばにいろよ」
 「・・・はい!」
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