あやかし銀狼に恋をして〜じれ恋はやがて溺愛に包まれる
 「ハァハァ、る、瑠宇斗さん!大丈夫ですか!」
 強志の後を追いかけて来た瑞穂が、息を切らして部屋の中に入って来た。
 「瑞穂・・・」
 「ごめんなさい、私がしっかりしていれば・・・」
 「大丈夫・・・だ・・・瑞穂・・・こっち・・・来い」
 瑠宇斗は近づく瑞穂の腕を掴んで、強引に引き寄せると、両手で頬を挟み、貪るようにキスをし始めた。
 「おいおい、叔父さんがいるのに堂々と・・・」
 強志の声は瑠宇斗の耳に届かず、息をするのを忘れるくらい激しく唇を奪い、しばらくして落ち着くと、優しく愛情たっぷりのキスをして唇を離し、瑞穂を抱きしめた。
 「・・・俺の特効薬は、これしかない」
 「ごちそうさま。じゃあ、俺はこいつを連れて行くよ」
 「そいつは、癒怒之神様にお願いして、もう2度と、悪さ出来ないように人間界から追放しないと・・・」
 「・・・そうだな。俺から言っとく」
 強志は香魅の腕を引っ張り、
 「じゃあ、また連絡するよ。瑠宇斗を宜しく、瑞穂ちゃん」
 と、大きく手を挙げたところに、ホテルのスタッフが駆け寄って来た。
 「お客様、どうかされましたか?・・・ド、ドアがぁーーーっ!!」
 「あぁ、開けたら壊れてしまって・・・修理代は支払いますからご心配なく」
 どんな怪力だと言わんばかりに、スタッフは強志の顔とドアを代わる代わる見ていた。
 「瑠宇斗、このドアのことは気にするな。俺がホテルと話をつけておくから。さぁ、スタッフさん。フロントに行きましょうか」
 強志はにこやかに手を振って、香魅を連れてホテルのスタッフと姿を消した。
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