あやかし銀狼に恋をして〜じれ恋はやがて溺愛に包まれる
 「瑞穂、羽瑠を連れて行け・・・」
 瑠宇斗の冷ややかなその言葉を聞いて嫌な予感がし、瑞穂は羽瑠と手を繋ぎ、少し離れた。
 「強志さん・・・あなたが神であろうが何だろうが、俺の瑞穂を抱きしめたことは許さない・・・」
 「な、何言ってる!ハグだよ、ハグ!そのー、なんだ、嬉しくてありがとうっ!って、伝えたい気持ちがだなぁ、えーっと・・・そのつまり、自然と・・・」
 「言い訳は無用・・・今までお世話になりました。これからは強志さんだけで頑張って下さい。瑞穂、帰るぞ」
 「す、すまない、瑠宇斗!これから気をつけるから!」
 瑠宇斗が帰って行く後ろを、神様である強志が追いかけているのがおかしくて、瑞穂がその場で笑って見ていると、
 「豪火之神様のお辛い姿を、ずっと見ていましたので本当に幸せです。瑞穂さん、ありがとうございます」
 灯樹は必死に謝る強志を見て、微笑んでいた。
 「私は、何もしてないです。力もご先祖様から受け継いだもの・・・そして、癒怒之神様や強志さんのご加護を受けたんだと思います」
 瑞穂は、かがんで羽瑠の耳元で囁いた。
 「さぁ、羽瑠。パパ達を仲直りさせてきて」
 「うん!パパー!おじちゃーん!なかよくしないとダメでしょーっ!」
 羽瑠は走って瑠宇斗の手を握ると、強志の所まで連れて行き、もう片方の手で強志と手を繋ぐと、3人で歩き出した。
 「あの最強コンビでも、羽瑠君には敵わないようですね」
 「デレデレですもんね・・・羽瑠は最強かも」

 🐺🐺🐺
 その夜は、強志が一流ホテルのVIPルームを予約していて、美味しい食事を堪能した神元家は、広々とした部屋でゆっくり休んでいた。
 「2人とも疲れて、もう寝ちゃいましたね」
 「瑞穂も疲れただろ?本当によく頑張ったよ」
 「はい・・・でも瑠宇斗さんと羽瑠のおかげで助かりました」
 「羽瑠は、瑞穂と俺の力を兼ね備えているようだ。俺達よりも凄い力だ。守ってやらないと・・・」
 「大丈夫ですよ。皆さんがいますから」
 「そうだな・・・でも、大きくなれば強志さんのスカウトが始まるぞ」
 「それは間違いなくありますね」
 瑠宇斗は隣で横になる瑞穂の髪をかき上げた。
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