あやかし銀狼に恋をして〜じれ恋はやがて溺愛に包まれる
 「新河さん・・・きっと辛かったですよね・・・ううん、今も辛いはず・・・」
 「裕実さんは、新河さんのことが好きなんですよね?」
 「はい・・・でも、諦めます。きっと私はその方の代わりにはなれないですから・・・」
 「代わりになる必要はないんじゃないですか?」
 「えっ?」
 「新河さんも心の中では理解出来ているんですよ。佳美さんのことは思い出として前に進むことを。ただ、佳美さん以上に大切に思える人と出会っていないから、前に進めないんです」
 「でも私・・・出会ったばかりだし、そんな自信も無くて・・・」
 「俺は、時間の問題じゃないと思いますが・・・裕実さんは自信が無いからと、新河さんへの思いを諦められますか?それくらいの思いなら、今すぐ諦めることをお勧めします」
 「瑠宇斗さん!そんな冷たい言い方・・・」
 「冷たい?そうだと思わないか?断られるのが嫌なら、新河さんの心は動かせない。新河さんは前に進むことを俺と約束した。でも、佳美さんのことをそう簡単に消し去ることが出来ないのも事実だ。裕実さんの想いがそんな程度なら、心は動かせないよ」
 「私・・・新河さんが好きです!もっとお話したいです!」
 「じゃあ、俺も応援するよ。気心知れた4人で出掛けようか。裕実さんさえよければ・・・」
 「4人・・・」
 瑞穂は一抹の不安が過ぎった。新河にとって、気心知れた人と言えば藤野だろう。キゼラに行って、2人に伝えて、瑠宇斗に声を掛けられたら藤野が断るはずないと・・・
 「瑞穂。今度の日曜日に俺と瑞穂2人で出掛けることを、登喜代さんに承諾をもらってくれないか?」
 「えっ・・・?私と?」
 「登喜代さんは1人で営業することに慣れてるから大丈夫だろうけど、早めに伝えていた方が迷惑をかけないだろ?それとも、瑞穂は都合が悪いのか?」
 「い、いえっ!大丈夫です!と、登喜ばぁっー!」
 瑞穂は慌てて登喜代に2人で出掛けることを伝えると、「OKよ!」とグッドサインで即答していた。
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