あやかし銀狼に恋をして〜じれ恋はやがて溺愛に包まれる
 「・・・新河さん」
 「ん?どうしたの?」
 「私、新河さんが好きです!彼女のことを忘れられないことも含めて好きです!」
 「えっ?・・・」
 「突然ですみません・・・でも、今の話を聞いて、もっと新河さんが好きになりました・・・あっ、返事はいいんです・・・ただ、好きって伝えたくて・・・言いたくて我慢出来なくて・・・つい・・・」
 裕実は自分自身でも突然告白してしまったことに、段々恥ずかしくなって、真っ赤になって俯いた。
 「・・・ありがとう。こんな僕を好きになってくれて・・・」
 「ずっと好きだったんです。キゼラの商品が好きで・・・あんなに素敵な物を作れる人ってどんな人だろうって・・・商品をお客さんに説明する新河さんを見て、もっと好きになって・・・1度、私が選んでいたら声を掛けてくれたけど、恥ずかしくて顔をあげれなかったんです。でも、凄く丁寧に商品を説明してくれて・・・」
 「富間さん、返事はもう少し待ってくれますか?」
 「えっ?・・・」
 「僕も前に進みたい。今日話をして富間さんならって気持ちはあるけど、今のままでは富間さんに失礼だ。これから2人で色々なところに行ったり、僕の新商品の話をしたり・・・もう少し時間が欲しい・・・勝手だけど、どうだろう・・・」
 「・・・はい、宜しくお願いします!」
 泣き笑いする裕実に、
 「ありがとう、富間・・・裕実さん」
 新河は、心を閉ざしていた氷の壁が、溶けていくような気分だった。

 新河達が乗り場に到着すると、瑠宇斗達は既に着いていて、2人で楽しそうに会話をしていた。
 「楽しかったですね、瑠宇斗さん」
 「瑞穂は覗き込み過ぎて、落ちかけていただろ?」
 「あれは、瑠宇斗さんが河童がいるかもしれないって言うから」
 「だからって、身を乗り出すなんて信じられないよ」
 「でも、落ちたら瑠宇斗さんが助けてくれるでしょ?」
 「あぁ、勿論だ」
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