あやかし銀狼に恋をして〜じれ恋はやがて溺愛に包まれる
 🐺🐺🐺
 しばらくして、神の領域から少し離れた所で横になっていた瑞穂が、ゆっくりと目を開けた。
 「目が覚めたか?」
 ん??・・・今、鹿・・・が・・・
 「ぎゃーっつ!鹿がしゃべってるー!」
 「落ち着け、少女瑞穂よ」
 「だって、だって!」
 「だから、落ち着け!・・・ん?前にもこんな場面があったような・・・それはいいとして、まずは礼を言うぞ。この森を守ってくれてありがとう」
 「はい・・・あの・・・」
 「私は、癒怒之神様の神獣、緑運だ」
 「緑運さん・・・瑠宇斗さんは・・・」
 「あぁ、今、瑞穂の祖母に話を伝えに行っている。登喜代のことは、癒怒之神様もよくご存じだ」
 「そうですか・・・」
 「瑠宇斗が・・・好きなんだな」
 「はい・・・」
 「・・・今からする話は、昔話だと思って聞いてくれ」
 そういうと、緑運は瑠宇斗がここに来て、あやかしとして癒怒之神様に仕え、この森を守ってきたことを教えた。
 シルバーロード。そう言われる主だったんだ・・・

 「1年の間、瑠宇斗は大人になった自分を経験出来た。友情とそれと・・・ありがとう。瑞穂のおかげだ。これからは、瑠宇斗にしばられず、自分の人生を生きるのだ」
 「私だって、普通じゃ無いでしょ?だって、こんな力があるんだもの」
 「しかしだなぁ、瑠宇斗はあやかしなんだ」
 「私にとって瑠宇斗さんは、大好きな人であるのと同時に、『ときよ屋』のスタッフなんです!」
 「分かっていると思うが、力ある者を見つけるために、ときよ屋に行かせただけで」
 「うちの大事なスタッフなんです!」
 「はぁ・・・強情なところはふみによく似ている。あやつはその力を活かすように言ったが、私のいうことを聞かなかった。あやつくらいだ。私の背中に乗って、角を引っ張ったのは」
 「私のご先祖様が・・・」
 「・・・瑞穂よ。癒怒之神様が連れて来いと仰っている。くれぐれも失礼のないようにしてくれ。それと、突然、体が光ったと伝えている。今日のところは、瑠宇斗への気持ちは話すではないぞ」
 「・・・分かりました」
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