愛に目覚めた冷徹孤高の心臓外科医は、政略結婚妻を離さない ――旦那様、この結婚は契約ですよね?
しばらくすると、瑞樹さんと同じくらいの歳の参加者がこちらにやってきた。
「望田先生、この度はご結婚おめでとうございます」
彼の笑みはこの場に漂う刺々しい空気とは明らかに異なり、柔和な雰囲気がある。
「ありがとう」
瑞樹さんの声色も、心なしか優しい気がした。
「万智、彼は同期の小玉先生。優秀な麻酔科医だ」
紹介を受け、丁寧に頭を下げる。
「初めまして、望田万智です。夫がいつもお世話になっております」
「いやいや、お世話になっているのは僕のほう。望田先生、本当にすごいんだから。この間の手術だって、間近で見ていて感心したよ」
小玉先生が口にしたのは、この間会見でも見た内容。先日彼が成功させたという難しい心臓の手術の話だ。
「まさか本当に、手術支援ロボットで子どもの心臓バイパス手術をしちゃうなんてね」
心臓の血管が詰まってしまった患者に、別の場所から持ってきた血管を繋いで回り道をつくる手術、心臓バイパス手術。彼が執刀したのはそれを心臓を止めずに行う方法なのだが、なぜ注目されているのかというと、それが小児に行う初の事例だっただからだ。
胸に小さな穴を開け、そこに内視鏡カメラを差し込む。モニターを見ながら手術支援ロボットを使い、長細い器具を操作して手術を終わらせる。
バイパス手術は子どもの場合、血管が細すぎて手術支援ロボットでは難しいため、胸を大きく開ける必要がある。だが彼は、患者の体に負担の少ないに小さな穴を開けるだけでできる、手術支援ロボットでの手術を成功させた。
手術支援ロボットは、成人用につくられている。そのためアームが子どもの体に合わず、アーム同士がぶつかってしまうことが懸念されたが、彼は見事それをやり遂げたのだ。
「望田先生、この度はご結婚おめでとうございます」
彼の笑みはこの場に漂う刺々しい空気とは明らかに異なり、柔和な雰囲気がある。
「ありがとう」
瑞樹さんの声色も、心なしか優しい気がした。
「万智、彼は同期の小玉先生。優秀な麻酔科医だ」
紹介を受け、丁寧に頭を下げる。
「初めまして、望田万智です。夫がいつもお世話になっております」
「いやいや、お世話になっているのは僕のほう。望田先生、本当にすごいんだから。この間の手術だって、間近で見ていて感心したよ」
小玉先生が口にしたのは、この間会見でも見た内容。先日彼が成功させたという難しい心臓の手術の話だ。
「まさか本当に、手術支援ロボットで子どもの心臓バイパス手術をしちゃうなんてね」
心臓の血管が詰まってしまった患者に、別の場所から持ってきた血管を繋いで回り道をつくる手術、心臓バイパス手術。彼が執刀したのはそれを心臓を止めずに行う方法なのだが、なぜ注目されているのかというと、それが小児に行う初の事例だっただからだ。
胸に小さな穴を開け、そこに内視鏡カメラを差し込む。モニターを見ながら手術支援ロボットを使い、長細い器具を操作して手術を終わらせる。
バイパス手術は子どもの場合、血管が細すぎて手術支援ロボットでは難しいため、胸を大きく開ける必要がある。だが彼は、患者の体に負担の少ないに小さな穴を開けるだけでできる、手術支援ロボットでの手術を成功させた。
手術支援ロボットは、成人用につくられている。そのためアームが子どもの体に合わず、アーム同士がぶつかってしまうことが懸念されたが、彼は見事それをやり遂げたのだ。