迷信の生贄花嫁、食べられると勘違いしたまま竜王陛下の溺愛が始まって戸惑ってます~食べるって物理的な意味ですよね?~
第7話 死線を越えた先に
「えっ」
それまで二人の会話を聞いていたフィリーネは目を剥いた。
何故なら外は未だに土砂降りで、尚かつ強風がびゅうびゅうと吹き荒れているからだ。窓からは庭の木々が激しくしなっているのが見える。
こんな嵐の中、外に出たら確実に風邪をひいてしまう。
ミリーネの罰は甘んじて受けるが、体調を崩して明日の仕事に響かせる訳にはいかない。
「お姉様、流石にこの天候で屋敷を出るのは厳しいと思います」
「私は外に出ないから濡れないし大丈夫。おまえがどうだったかは、温かいお茶でも飲みながら報告を受けるだけだもの」
外が雨だろうとミリーネはこの罰を取り下げる気はないようだ。
悟ったフィリーネは腹を括る。
「承知しました、お姉様。それで私は……」
どのくらいマツの木と一緒に過ごしたら良いのか尋ねようとしたら、言葉の先を読んだミリーネがきっぱりと言う。