破断直後のEt cetera
遅めのお昼、食堂でBランチを頼んで席につく。
私たち営業本部の秘書課は、いつも交代制でお昼を取っている。今日は私が後半だ。
お昼が終わって、ガランとした食堂でBランチの梅肉うどんをすする。
すると目の前に誰かが座った。
その人物に視線を這わせれば、コーヒー色のスーツに、紋章柄のネクタイ。目を見張る。
「いつもお昼はこの時間なの?」
「な、楢崎課長?!」
驚いた。グローバル部の楢崎課長だ。
十二村部長と同期入社で、部長と同じ30才。
役職の違いはあれど、十二村部長と楢崎課長は仲がいいと噂で聞いている。よく2人で飲みに行くのだとか。
ちなみに私みたいな平社員が関われるようなお人じゃない。
「ごめんね。大路さん一人だったから、つい声かけちゃって。」
「い、いえそんな!」
「大路さんのBランチも美味しそうだね。僕、この揚げ豆腐目当てでAにした。」
まさかこんなに気さくに話しかけてくれるなんて。
グローバル部課長の楢崎京さんは、誰もがフルネームをいえるほどの美青年だ。
サラサラな焦げ茶の髪をサイドに流し、「いただきます」をして箸を綺麗に持つ姿だけでもイケメンにみえてしまう。
もちろん、詩太さんのかっこよさには敵わないのだけど。