破断直後のEt cetera
中学3年生の頃。成長期で一気に背が伸び、バスケ部で活躍していたことがきっかけで、女子から注目を浴びるようになった。
中高一貫校のため、高校受験とは無縁だったが、将来のためにと語学検定に挑む毎日。でもさほど部活との両立は苦ではなかった。
元々勉強が嫌いではなかったし、ただ俺は、十ニ村家の御曹司である宿命を受け入れ、前に進んでいただけだった。
女子からの評判と、金持ちだという俺の人生に、嫉妬の目を向ける連中が現れるまでは。
上級生につけ狙われ、ある日、夜の公園で襲われた。
バスケの練習をしようと、誰もいない公園内のコートにいたところを、4人組の高校生に後ろから抑えつけられた。
『殴られたくなきゃこれからの俺達の言うことを聞きな?!』
『金さえ持って来てくれれば、てめぇのかっこいい顔には傷はつけねえって!』
初めてのことで、当然動揺した。色々逃れる方法を頭の中で考えるも、恐怖のあまり声にならない。
ついには俺よりも背の低い男が、前から俺の腹を目掛けて殴りかかる。
でも腹を殴られても両脚を踏みしめ、耐えきることができたのだ。
俺は幼稚園の頃から約10年間、柔道を習っていたし、その後はバスケ部で体力作りをしていたことが功を奏したのかもしれない。
そして相手が一度手を出したのであれば、あとはもう反撃すればいいだけだと思い、柔道の技を活かして相手を打ちのめした。
あまりにもあっさりと上級生を倒してしまい、自分の強さに驚くと同時に、自分自身に怖さを覚えた。
『クソッ!!』
『まさか十二村がこんな強い奴だったなんて!』
目の前には、地面に這いつくばる上級生4人の姿。フラフラと立ち上がり、散り散りに逃げていった。
柔道やバスケは、ただ好きでやっていたことであり、自分の本業は勉強だ。十二村製薬を引き継ぐことが俺の全てなのだから、勉強には力を入れてきた。
勉強ばかりでは身体がなまると思い、鍛えていただけだというのに。いつの間に自分は、4人もの上級生を一度に倒せるほどになってしまったのか。
そんな俺の不安など知る由もない上級生らは、さらに俺に興味を持つようになってしまう。
報復のために、次から次へと刺客が送り込まれてくる少年漫画ないし、上級生らには、当時素行が悪いと噂のあった東高校との喧嘩で、ぜひとも加勢してほしいと頼み込まれたのだ。
まさに十二村家とは無縁の世界だと思った。
一度は加勢を断ったものの、時すでに遅く、俺はいつしか東校の連中にまでつけ狙われるようになった。
そして俺は東校に襲われそうになり、またしても返り討ちにしてしまったのだ。ちなみにその時の相手は5人組だった。