【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズシーモア先行連載中】
 もちろん、と言った彼をじっと見つめながらアリスは心の中で思った。世界中探しても生息数の少ない竜が、アリスの理解の範疇外にある不思議な生物であることはわかってはいるが、どこか半信半疑だった。

(アレック、アレック。ゴトフリーに大好きだよって伝えて)

 ちょっと間を置いてから彼はすこし驚いたような顔をすると、嬉しそうに破顔した。

「俺も大好きだよ。アリス。わかっていたけど、本当に君はめちゃくちゃ可愛いな」

 ちゅっと音をさせて額にキスをくれると、彼は大きな手で背中を優しく撫でた。本当に自分の心の中で考えたことが伝わったことがわかって、アリスは驚くと同時に感動もしてしまった。あの可愛らしい緑竜が自分達の間を仲介してくれたのだ。

「すごい。これからゴトフリーに何か伝えたいなって思ったら、アレックにお願いしたら良いんだね」

 もちろんアリスだってくだらないことで、ゴトフリーとアレックを煩わせたくはないけど、もしもの時の緊急の連絡がこんなに簡単に繋がるなんて、すごく素敵だと思った。

「そうだけど……俺の腕の中にいる時に、他の男の話をしたらダメだよ」

「アレックは相棒でしょう?」
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