【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズシーモア先行連載中】
「……ありがとう、リカルド。俺が先に降りて、こんなアリスを見ていたら、全員殺していた」

 その間も、二人を守るように前に立っていたリカルドは、肩を竦めて笑う。

「怖かっただろうから、お前は先に帰って休ませてやれ……絶対に一人も逃さないから安心しろ」

 その言葉に頷いて、ゴトフリーは一度建物の外へ出ようと歩き出す。その間も仲間の竜騎士らしき男の人達が、近くを通り過ぎる度にアリスの頭を撫でたり声をかけてくれて、見つかって良かったと喜んでくれた。

 緑竜はその姿を見つけ、二人のすぐに傍に降り立ち大きな翼を畳んで心配そうに見つめている。ようやくすこし落ち着いてきたアリスは手を伸ばしてその顔を撫でて、会えたことを喜んだ。アレックもキュルキュルと嬉しそうに鳴いた。

「アリス、アレックは本当に心配していたんだ。さっきの叫び声はこいつだよ。アリスが心の何かを言って、それを聞いて辛くて思わず叫んだんだ。俺にはとても聞かせられないって隠すんだ。なんて思ったの?」

 その視線は隠すことを許さない、とそう言っている。アリスは目を伏せつつ、声を出した。

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