【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズシーモア先行連載中】
 じっと紺色の瞳でそれを見ているゴトフリーが考えていることがわからなくて、アリスはいてもたってもいられなくなった。

(処女だったから、重かったのかな。自分がとんでもないことしたって思っているのかな。ずっと黙ってないでなんとか言ってよ。もう)

 沈黙したまま動きを止めていたゴトフリーはやっとハッとして、とりあえず床に散らばっていた服を着ることにしたのか、防寒用の上着まで身につけてからベッドに座った。

 黙ったまま布団に包まっているアリスの様子を伺いつつ言葉を選んでいるのがわかった。体を捻ると、静かな声で問いかけた。

「……えっと、その。昨日失恋した彼とは、プラトニックだったの?」

 こくん、と頷いたアリスは泣きそうになった。ノットとはそんな関係どころか、付き合ってもいないし、なんなら食事にも行ったこともない。そんな言葉を使う以前の問題だった。

「そっか、そっか……えっと、ちょっと順番が逆になっちゃったんだけど、アリス俺と付き合おう」

「え?」

 その言葉が信じられなくて、アリスは目を瞬いた。

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