【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズシーモア先行連載中】
 興奮しながら目を輝かせるアリスに頷きながら微笑むと、ゴトフリーは荷物から出した大きな敷布を暖かな陽が当たっている場所に広げた。アレックはその様子を見て、一度首を傾げると、方向を変えて尻尾を振りながら、森に向かってとことこと歩いて行ってしまう。

「あれ? アレックはどこにいくの?」

「あいつ、陽だまりの中で一匹で昼寝するのが好きなんだ。遠くには行かないよ」

 その言葉を聞いてアリスはパチパチと目を瞬いた。そして緑竜の可愛い嗜好に思わず笑顔になる。

「アレックってお昼寝が好きなの?」

「そうだよ。いつも居る竜舎だと、他の竜が居て落ち着かないからこういう静かな森の中で昼寝するのが好きなんだ」

「ふ、可愛いね。竜ってすごく可愛いんだね、全然知らなかった」

「んー、アレックは特別のんびり屋なんだよ。他の若い竜は割と気が強かったりするし活発なんだけど、まあ生まれ持った性格だな」

 苦笑してから、ゴトフリーは荷物の中に手を入れて、王都でも有名なお店の名前が焼印されている木製のお弁当を取り出すとそれを広げはじめた。

「えっと……あの、このお店高かったんじゃないの」

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