【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズシーモア先行連載中】
 その言葉にどう答えれば良いかわからなくて、アリスは困った顔をしながら靴を脱いで敷布に上がった。これもかなり高そうな質感の生地だし、食べる時に汚さないように気をつけなければならない。

「……そっか。じゃ、用意出来たし食べようか。評判も良いし、きっと美味しいと思うよ」

 おずおずと自分の隣に座ったアリスにゴトフリーは微笑んだ。

「アリス、俺と付き合ってよ」

(きた)

 最近ゴトフリーがその言葉を言うのをずっと待っていたアリスは、突然のチャンスに内心すごく慌てた。

「いっ……」

「い?」

 不思議そうに顔を覗き込んできたゴトフリーのその整った顔を意識してしまったアリスは、目をぎゅっと閉じてその口は言おうとしていた反対の意味の言葉を紡いでしまう。

「いや」

「……あ、そっか。なんかちょっといけそうな雰囲気だから期待しちゃった。まぁそうだよな」

「そ、そんな訳ないでしょ」

 肩を竦めてふふっと微笑んだゴトフリーを見ながらじわっと涙が浮かびそうになった。

(いいよって、いいよって言おうとしたのに……ほんと私ってバカ……)

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