【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズシーモア先行連載中】
 言いたいことがやっと伝わった。真っ赤な顔でこくこくと頷いたアリスに、はにかむように笑った。

「それは嬉しいな。俺は弁当自分で作ってるんだけど、アリスの手料理なら、なんでも食べたい。また勤務表持ってくるから、アリスが出勤して作れる日があったら教えて欲しい」

 その言葉に聞き逃せないことがあったような気がして、アリスは聞き直した。

「えっと、ゴトフリーって自分でお弁当作ってるの……?」

 何でもないことのようにゴトフリーは頷いた。

「そうだよ。俺の家、母親しかいなくてさ、その母親も俺が成人して職を持ってから再婚したから、今は一人暮らしだし家事はほとんど自分でしてるんだ」

「すごいね……」

「ふ、俺は貴族とか、裕福な商家の出身でもないからね、小さい頃から手伝いをやらされていたっていうのもあるんだ。人を雇うことも出来るんだけど、遠征とかで家が不在の日も多いから、なんかそれも勿体無くて。洗濯だけは仕事が立て込んでくると間に合わないこともあるから、たまに日雇いで来てもらってやってもらってる」

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