ハロー
(全然わかんない……)

兄と姉は算数のテストではいつも満点だった。両親が何度も二人を褒めているのを未来は何度も見た。

「じゃあ、この問題わかる人いるかな〜?」

先生が最後の問題を示す。黒板にはこう書かれていた。

12 15
ー × ー
24 25

考えても未来は全くわからない。また何人かの生徒が手を挙げた。しかし、先生は少し考えて口を開く。

「さっきから手を挙げてるのが同じ生徒なので、別の人に答えを聞こうと思います!浦里さん。わかりますか?」

先生に名指しされ、未来は肩を震わせながら立ち上がる。しかし、答えは全く出てこない。解き方すら緊張で頭から飛んでしまっている。

「えっと……えっと……」

未来の背中を冷や汗が伝う。考えてもわからない。しかし、「わからない」と口にするのが怖い。先生と他の生徒の視線が痛いほど突き刺さる。その時だった。

未来の机に一枚の紙がスッと置かれた。そこには問題の答えが書いてある。
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