追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
「きゃう!?」

 ダリウスが強制的に神降ろしを実現させる呪いの込められた首輪を、強引に装着したせいだ。
 黒いオーラが、あっという間に獣を包み込む。
 その姿を冷めた目で見つめていると、思っていたよりも早く待ち望んでいた声が聞こえてくる。

『おいおい。私の器に穢れをぶつけるなんざ、いい度胸じゃねぇか』
「貴様には、責任を取ってもらわなければならない」
『この帝国の聖女になれって命じたこと、怒ってんのか?』
「当然だ」
『あんたのためを思って、提案してやったのに……』

 スノーエルの身体に入り込んだ神は、呆れたように念話で人間の言葉を話す。

「もったいぶらないで、さっさと話せ。時間がない」

 本来神との対話は、聖なる力を生まれ持った聖女だけができる。
 それを特殊な魔具を使い、無理やり実現させているのだ。
 タイムリミットは、スノーエルに無理やり嵌め込んだ首輪が崩壊するまで。
 時間換算すると、5分程度しか残されていなかった。
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