追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
「わふ?」
「我が帝国は長きに渡り、聖なる力をその身に宿した女性に見初められず、己の武力を行使し続けられなければ死にゆく定めでした。しかし……!」
「あなた様が聖女としてこの領地を守る覚悟を決めてくださったおかげで、我々王立騎士団の負担が減りました!」
「本当に、ありがとうございます!」

 彼らは王立騎士団を代表して、わざわざお礼を言いに来てくれたらしい。

(王族の皆様以外から、こんなふうに面と向かって感謝されるのは、初めてだわ……)

 こういう時、どんなふうに接すればいいのだろう?
 ラシリネは理由もわからぬまま、恐縮した様子で彼らに頭を上げるように告げた。

「陛下のお役に立ちたくて、しただけです! お礼なんて……!」
「失礼ですが、陛下とはどういったご関係なのですか?」
「噂では、ご寵愛を受ける花嫁候補だとか……?」

 王立騎士団の面々から代わる代わる問いかけられ、顔を真っ赤にして狼狽える。
 周りからそう思われている喜びと羞恥心で、いっぱいになったからだ。
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