追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
――ここで踵を返して逃げ出さない時点で、かなり成長した。
だが、そう思うのは自分に甘いからだ。
周りからしてみれば当然のことで悩み、判断を間違え、自ら誤った方向へ走り出している。
「変わりたい、ね……」
「わふ!」
クヨクヨしたって事態が好転するわけではないとわかっているのだから、楽しい未来のことを考えるべきだ。
(先程のことは、忘れよう……)
ラシリネはこちらの呟きに同意を示したスノーエルに笑いかけると、気持ちを切り替えて休憩室の扉前に立つ。
「わふーん?」
「駄目よ。今日は、こっち」
「わふ?」
神獣が執務室のドアを開けようとするので、慌てて止めた。
獣は「なんでそっちに行くんだよ」と納得のいかない様子で、不思議そうに問いかけてきた。
しかし、スノーエル言う通りにするわけにはいかなかった。
(何事もなかったかのように陛下と面と向かって話ができるのは、もう少し先になりそうですもの……)
心の傷が、完全には癒えていなかったからだ。
「わふん!」
「おいで。スノーエル……」
しかし、神獣はどうしても皇帝がいる執務室に顔を出したいらしい。
だが、そう思うのは自分に甘いからだ。
周りからしてみれば当然のことで悩み、判断を間違え、自ら誤った方向へ走り出している。
「変わりたい、ね……」
「わふ!」
クヨクヨしたって事態が好転するわけではないとわかっているのだから、楽しい未来のことを考えるべきだ。
(先程のことは、忘れよう……)
ラシリネはこちらの呟きに同意を示したスノーエルに笑いかけると、気持ちを切り替えて休憩室の扉前に立つ。
「わふーん?」
「駄目よ。今日は、こっち」
「わふ?」
神獣が執務室のドアを開けようとするので、慌てて止めた。
獣は「なんでそっちに行くんだよ」と納得のいかない様子で、不思議そうに問いかけてきた。
しかし、スノーエル言う通りにするわけにはいかなかった。
(何事もなかったかのように陛下と面と向かって話ができるのは、もう少し先になりそうですもの……)
心の傷が、完全には癒えていなかったからだ。
「わふん!」
「おいで。スノーエル……」
しかし、神獣はどうしても皇帝がいる執務室に顔を出したいらしい。