追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
「実は、だな。王立騎士団の間で、揉めておるのだ。就任式を終えた聖女が自国を離れるなど、前例がないからな。全軍で彼の国へ向かったあと、障壁が消失すれば、尋常ではない被害が起きかねん」
彼らの疑問は、もっともだった。
領地拡大はエヴァイシュ帝国の悲願ではあるが、すでに手にした土地を維持できなければ意味がない。
(私は神様に、お墨つきを頂いているけれど……。その通りにならなければ、被害を被るのはこの地で暮らす民ですもの……)
彼らが不安に思うのは、無理もなかった。
今の自分ができるのは、もっと詳しく事情を聞き、代替案を出すくらいだろうか。
「私が見ている限りではありますが、アデラプス王国は我が帝国に比べ、武力が劣っているように見受けられました。半分に分けても、問題ないのでは……?」
「万全を期すのであれば、息子は全軍を動かすべきだと言っている。どうか、ダリウスを説得してもらえないだろうか」
「わ、私がですか……?」
「わふん!」
ラシリネはまさかの展開に戸惑いを露わにするが、そのやり取りを聞いていた神獣が「任せろ!」と言わんばかりに元気よく鳴いた。
彼らの疑問は、もっともだった。
領地拡大はエヴァイシュ帝国の悲願ではあるが、すでに手にした土地を維持できなければ意味がない。
(私は神様に、お墨つきを頂いているけれど……。その通りにならなければ、被害を被るのはこの地で暮らす民ですもの……)
彼らが不安に思うのは、無理もなかった。
今の自分ができるのは、もっと詳しく事情を聞き、代替案を出すくらいだろうか。
「私が見ている限りではありますが、アデラプス王国は我が帝国に比べ、武力が劣っているように見受けられました。半分に分けても、問題ないのでは……?」
「万全を期すのであれば、息子は全軍を動かすべきだと言っている。どうか、ダリウスを説得してもらえないだろうか」
「わ、私がですか……?」
「わふん!」
ラシリネはまさかの展開に戸惑いを露わにするが、そのやり取りを聞いていた神獣が「任せろ!」と言わんばかりに元気よく鳴いた。