追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
(確かに、黒いオーラを纏う魔獣はあの女が聖女になってから現れるようになった……。アデラプス王国の障壁にも滲み出ているのであれば、間違いないだろう)
機会を窺い、最善のタイミングで叩く暇などない。
さっさと蹴りをつけなければ、事態はもっと深刻化していくだろう。
「騎士達の噂話を魔に受けるのなら、人的被害も出ているらしい」
「魔獣に襲われでもしたか」
「それもあるが……。黒いオーラを纏った人間が、見境なく他者へ危害を加えているとの話だ」
父親の報告を受けたダリウスは、紫色の瞳を不快そうに細めて独りごちる。
(これを知ったら、ラシリネは危険を顧みずに彼の地を救おうとするだろう……)
彼女を生涯大切に腕へ抱き、守り続けたいダリウスにとって、この状況は最悪の一言に尽きる。
(俺の尻拭いを、彼女にさせるわけにはいかない……)
皇帝は紫色の瞳に確かな決意を宿し、情報提供をしてくれた父親に別れを告げた。
機会を窺い、最善のタイミングで叩く暇などない。
さっさと蹴りをつけなければ、事態はもっと深刻化していくだろう。
「騎士達の噂話を魔に受けるのなら、人的被害も出ているらしい」
「魔獣に襲われでもしたか」
「それもあるが……。黒いオーラを纏った人間が、見境なく他者へ危害を加えているとの話だ」
父親の報告を受けたダリウスは、紫色の瞳を不快そうに細めて独りごちる。
(これを知ったら、ラシリネは危険を顧みずに彼の地を救おうとするだろう……)
彼女を生涯大切に腕へ抱き、守り続けたいダリウスにとって、この状況は最悪の一言に尽きる。
(俺の尻拭いを、彼女にさせるわけにはいかない……)
皇帝は紫色の瞳に確かな決意を宿し、情報提供をしてくれた父親に別れを告げた。