追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
(成長したな……)
最愛の聖女が立派に聖なる力を振るう度に、紫色の瞳の瞳が切なげに和らぐ。
(聖なる力を自由に操れる聖女は、そう多くない。彼女はなぜ、母国でハズレ聖女と呼ばれていたんだ……?)
ダリウスは、アデラプス王国の国王に対する憎悪を募らせる。
(今すぐには、無理でも……。あの男だけは、俺がこの手で……)
しかし――ラシリネの発言を聞いたダリウスは、そんな邪な思いをいだいていた己を恥じた。
彼女は「これ以上、あの男に罰を与える必要はない」と言ったのだ。
(それがラシリネの願いであれば、叶えてやるべきだ)
聖女を悲しませようものなら、神の天罰が下る。
そんなことを恐れていては帝国を統べる皇帝でなどいられないと思っていたが、今回ばかりは彼女の意思を尊重したいと思った。
なぜならば――。
(真実を知れば、彼女は俺を嫌いになってしまうだろう……)
そんな嫌な予感で、頭がいっぱいになったからだ。
(この秘密は生涯、一生墓まで持っていく……)
ラシリネに魔具を手渡し、断られた。
10年前のあの日から、ダリウスの決意は変わらない。
最愛の聖女が立派に聖なる力を振るう度に、紫色の瞳の瞳が切なげに和らぐ。
(聖なる力を自由に操れる聖女は、そう多くない。彼女はなぜ、母国でハズレ聖女と呼ばれていたんだ……?)
ダリウスは、アデラプス王国の国王に対する憎悪を募らせる。
(今すぐには、無理でも……。あの男だけは、俺がこの手で……)
しかし――ラシリネの発言を聞いたダリウスは、そんな邪な思いをいだいていた己を恥じた。
彼女は「これ以上、あの男に罰を与える必要はない」と言ったのだ。
(それがラシリネの願いであれば、叶えてやるべきだ)
聖女を悲しませようものなら、神の天罰が下る。
そんなことを恐れていては帝国を統べる皇帝でなどいられないと思っていたが、今回ばかりは彼女の意思を尊重したいと思った。
なぜならば――。
(真実を知れば、彼女は俺を嫌いになってしまうだろう……)
そんな嫌な予感で、頭がいっぱいになったからだ。
(この秘密は生涯、一生墓まで持っていく……)
ラシリネに魔具を手渡し、断られた。
10年前のあの日から、ダリウスの決意は変わらない。