追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
(ここで嫌ですなんて言われたら、立ち直れそうにないな……)

 ラシリネのことだ。
 いくら神の公認を得たうえでの交際であったとしても、「想いを通じ合わせて恋人になれただけで、私は充分でした」と身を引く可能性も考えられる。

(断られても、何度もプロポーズをするくらいの気概でいなければ……)

 彼女の唇から返答が聞こえてくるまでの間は、実際には1分もなかっただろう。
 しかし、己にとっては永遠と呼べるくらいに待ち遠しく、そして気まずい時間であった。

(了承してもらえる、断られる……。5分5分だな……)
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