追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
 ダリウスは頭の中で花占いを始めてしまうほど滅入っていたため、首筋に絡みついた彼女の重みを感じ取るまで気づけなかった。
 プロポーズの了承が、いい返事だと言うことに……。

「私でよければ、ぜひ! よろしくお願いいたします……!」

 その言葉を聞いた時、ダリウスは信じられない気持ちでいっぱいだった。
 てっきり、断られるとばかり思っていたからだ。

「本当に、俺の妻になってくれるんだな……?」
「お断りしたほうが、よかったのでしょうか……?」
「あり得ない!」

 不安そうに問いかけられた疑問に頷けば、彼女は自分のためを思って身を引こうとするのだろう。
 そんなの、許せるわけがなかった。

「一生、大切にする」
「はい。いつまでも、ずっと一緒ですよ!」

 神の祝福を受けた清廉潔白な聖女と、彼女には打ち明けられない秘密を持つ皇帝は、こうして夫婦になると誓い合った。
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