追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
(ふ、2人きりになってしまったわ……!)
聖女のそばには、いつだって神獣がいる。
2人きりで話す機会は、これまでほとんどなかった。
そのため、ラシリネは緊張を隠せない様子で椅子に座ったまま硬直する。
「ラシリネ……」
こちらまで歩み寄ったダリウスは、何か言いたげに真正面で立ち止まる。
このまま抱きしめたかったようだが、恐らくウエディングドレスに飾りつけられた胸元の花々が散るのを恐れたのだろう。
わざわざ後ろに回って抱き寄せてくるあたり、どうにか普段の冷静さを取り戻せているようだった。
「不安にさせてしまいましたか?」
「当たり前だ。今でも、腸が煮えくり返っている……」
「そんなふうには、見えませんけど……」
「君の前では、いつだって冷静沈着な皇帝でありたいんだ。わかるだろう?」
ラシリネにとって理想の聖女像があるように、彼にも目標とする皇帝像がある。
(きっと、そういう事なのね……)
ラシリネは無理やり納得すると、小さく頷いて彼の言葉に同意した。
聖女のそばには、いつだって神獣がいる。
2人きりで話す機会は、これまでほとんどなかった。
そのため、ラシリネは緊張を隠せない様子で椅子に座ったまま硬直する。
「ラシリネ……」
こちらまで歩み寄ったダリウスは、何か言いたげに真正面で立ち止まる。
このまま抱きしめたかったようだが、恐らくウエディングドレスに飾りつけられた胸元の花々が散るのを恐れたのだろう。
わざわざ後ろに回って抱き寄せてくるあたり、どうにか普段の冷静さを取り戻せているようだった。
「不安にさせてしまいましたか?」
「当たり前だ。今でも、腸が煮えくり返っている……」
「そんなふうには、見えませんけど……」
「君の前では、いつだって冷静沈着な皇帝でありたいんだ。わかるだろう?」
ラシリネにとって理想の聖女像があるように、彼にも目標とする皇帝像がある。
(きっと、そういう事なのね……)
ラシリネは無理やり納得すると、小さく頷いて彼の言葉に同意した。