追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
「ああ、おはよう。体調は、どうだ?」
「少し腰が痛いくらいです。問題ありません!」
「なら、よかった。昨日は相当、無理をさせたからな。もう少し、休んでいてもいいんだぞ?」
「いえ! この世界を守護する聖女の皆さんに、文を認めたいので! 寝ている暇など、ありません!」
「聖女に……?」
「はい! 恋愛解禁のお知らせを、したいんです!」

 己の提案は、ダリウスにとっては思いもよらないものだったのだろう。
 目を見開き驚いているあたり、実現が不可能なのかもしれない。

「国同士のいざこざもありますし……。む、難しいでしょうか……?」
「いや……。聖女は、神の声を聞けるんだろう?」
「はい。神様が、器を借りて降りてきてくださった場合のみではありますが……」
「わざわざラシリネが、手を動かす必要はない。神に、任せるべきだ」
「でも……。神様にも、派閥があるようですし……」

 ラシリネは口こそ悪いが面倒見のいい男性の姿を思い浮かべた。
 彼がよく、ぼやいていた話を思い出すためだ。
< 246 / 254 >

この作品をシェア

pagetop