追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
「国王はアオリを新たな聖女にすると言いました。しかし、私の解任式が執り行われぬまま、追放されてしまいました……」
「正式な手順を踏まずに、妹さんを新たな聖女にしようとしているってことよね。そんなの、認められるのかしら?」
「神の怒りを買う可能性は、高いだろうな」
「その場合、追い出されたラシリネちゃんはどうなるの?」
「うむ……。神があの国で聖女を続けよと命令を下せば、自国へ戻らざる終えぬ展開になるやもしれぬ……」
「あり得ない!」
神妙な顔をして思い悩む夫妻の会話に割って入ったのは、陛下だった。
彼は苛立ちを隠せない様子で、吐き捨てる。
そんな息子の姿を前にした前皇帝は、慌てた様子で彼を宥めにかかる。
しかし、ダリウスにとっては焼け石に水であったようだ。
「落ち着くのだ。まだ、そうなると決まったわけでは……」
「そうよ。あなたが冷静さを失って、どうするの? ダリウスちゃんが、不安に思うでしょう?」
「くそ……っ」
彼は悪態をつくと、開いている丸椅子にどっかりと腰を下ろした。
恐らく、暫く頭を冷やすという態度の現れなのだろう。
「正式な手順を踏まずに、妹さんを新たな聖女にしようとしているってことよね。そんなの、認められるのかしら?」
「神の怒りを買う可能性は、高いだろうな」
「その場合、追い出されたラシリネちゃんはどうなるの?」
「うむ……。神があの国で聖女を続けよと命令を下せば、自国へ戻らざる終えぬ展開になるやもしれぬ……」
「あり得ない!」
神妙な顔をして思い悩む夫妻の会話に割って入ったのは、陛下だった。
彼は苛立ちを隠せない様子で、吐き捨てる。
そんな息子の姿を前にした前皇帝は、慌てた様子で彼を宥めにかかる。
しかし、ダリウスにとっては焼け石に水であったようだ。
「落ち着くのだ。まだ、そうなると決まったわけでは……」
「そうよ。あなたが冷静さを失って、どうするの? ダリウスちゃんが、不安に思うでしょう?」
「くそ……っ」
彼は悪態をつくと、開いている丸椅子にどっかりと腰を下ろした。
恐らく、暫く頭を冷やすという態度の現れなのだろう。