追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
『早く、結界を張れ!』
『聖女は一体、何をやっているんだ!』
『これだから、ハズレ聖女は……!』
聖女が障壁をしっかりと張り巡らせさえすれば、自分達はこんな思いをしなくて済んだ。
そんなふうに怒声を浴びせられたって、自分が中途半端な結界しか張れぬ事実は変わらない。
他人をコントロールするよりも、己を変えるほうが労力は少なくて済むはずだ。
なのに――。
自国の人々は努力を怠り、ラシリネのせいだと責任転嫁ばかりしてきた。
(私が聖女ではなくなった影響も、大きいのでしょうけれど……)
帝国の王立騎士団達は、皇帝の隣に隣国の元聖女がいることなど一切気にも止めずに剣を振るい続けている。
魔物が市街地まで入り込めば、たくさんの人々が傷つき、命を落とす。
責任は重大だ。
とてもじゃないが、年場のいかない少女が背負えるようなものではなかった。
(私も自らを鍛え、障壁を張り巡らせられない分だけ剣を手にするべきだったのかもしれないわ……)
ラシリネは己の選択を恥じながら、想い人が剣を振るう凛々しき姿をぼんやりと眺めていた。
『聖女は一体、何をやっているんだ!』
『これだから、ハズレ聖女は……!』
聖女が障壁をしっかりと張り巡らせさえすれば、自分達はこんな思いをしなくて済んだ。
そんなふうに怒声を浴びせられたって、自分が中途半端な結界しか張れぬ事実は変わらない。
他人をコントロールするよりも、己を変えるほうが労力は少なくて済むはずだ。
なのに――。
自国の人々は努力を怠り、ラシリネのせいだと責任転嫁ばかりしてきた。
(私が聖女ではなくなった影響も、大きいのでしょうけれど……)
帝国の王立騎士団達は、皇帝の隣に隣国の元聖女がいることなど一切気にも止めずに剣を振るい続けている。
魔物が市街地まで入り込めば、たくさんの人々が傷つき、命を落とす。
責任は重大だ。
とてもじゃないが、年場のいかない少女が背負えるようなものではなかった。
(私も自らを鍛え、障壁を張り巡らせられない分だけ剣を手にするべきだったのかもしれないわ……)
ラシリネは己の選択を恥じながら、想い人が剣を振るう凛々しき姿をぼんやりと眺めていた。