追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
3・再び聖女になる決意
スノーエルを聖なる力で癒やしてから、己を見つめる使用人の視線が変化したように思えてならない。
今までは誰もが視界に入れぬように気をつけていたのに、最近は羨望の眼差しを向けられているような気がするのだ。
(これは一体、どういった心境の変化なのかしら……?)
モヤモヤとした思いをいだきながら日々を過ごしていると、珍しく陛下が執務室から姿を消していた。
(今までが、異常だったのよね……)
彼はこの国を統べる皇帝だ。
当然、外回りなどの仕事もある。
魔獣が人を襲えば帝国民を助けるために剣を振るわなくてはならないし、執務室に座って事務作業をし続けているほうがおかしいのだ。
(陛下のお姿が見られないのは、淋しいわね……)
ラシリネはなんとも言えない気持ちでいっぱいになりながら、神獣を抱きしめて仮眠室のベッドに横たわり続ける。