追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
(ここで長い間立ち話をするべきでは、ないわよね……)
ダリウスが再び怒り出しては堪らない。
ラシリネが「執務室へ戻ろう」と促すべく声を発しかけた時、ある異変が起こる。
「ガウゥウ!」
黒いオーラを纏った1匹の魔獣が、勢いよく飛び出して来たのだ。
「ラシリネ!」
「わふ!?」
皇帝の怒声を耳にし、目を閉じていたスノーエルも驚きを露わにしながら臨戦態勢に入る。
だが、魔獣がこちらに向かって襲いかかってくるほうが早かった。
「く……っ」
「ダリウス様……!」
ラシリネは悲痛な叫び声を上げて、スノーエルとともに戦う想い人の姿を見つめた。
(陛下が、押されているわ……!)
南の森で獣達を討伐した際は、危なげなく華麗に斬り伏せていたのに――。
今回の獣は、黒いオーラを纏っているからだろうか。
一筋縄では、いかないようだ。
(ダリウス様がただの魔獣に、遅れを取るはずがないもの……。あの黒いオーラを、払わなければ……!)
自分は今、聖女見習いという特殊な立場に置かれている。
本来であれば国を守る時しか聖なる力は発動できないはずだが、なぜか今のラシリネは自由に異能を発揮できた。
ダリウスが再び怒り出しては堪らない。
ラシリネが「執務室へ戻ろう」と促すべく声を発しかけた時、ある異変が起こる。
「ガウゥウ!」
黒いオーラを纏った1匹の魔獣が、勢いよく飛び出して来たのだ。
「ラシリネ!」
「わふ!?」
皇帝の怒声を耳にし、目を閉じていたスノーエルも驚きを露わにしながら臨戦態勢に入る。
だが、魔獣がこちらに向かって襲いかかってくるほうが早かった。
「く……っ」
「ダリウス様……!」
ラシリネは悲痛な叫び声を上げて、スノーエルとともに戦う想い人の姿を見つめた。
(陛下が、押されているわ……!)
南の森で獣達を討伐した際は、危なげなく華麗に斬り伏せていたのに――。
今回の獣は、黒いオーラを纏っているからだろうか。
一筋縄では、いかないようだ。
(ダリウス様がただの魔獣に、遅れを取るはずがないもの……。あの黒いオーラを、払わなければ……!)
自分は今、聖女見習いという特殊な立場に置かれている。
本来であれば国を守る時しか聖なる力は発動できないはずだが、なぜか今のラシリネは自由に異能を発揮できた。