追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
「話が逸れてしまいましたね。私は、陛下とこのまま一生ギクシャクし続けるのは、よくないと思っています。どうにか、元の関係に戻りたいのですが……」
「ダリウスもきっと、同じ気持ちよ。だけど……。誤解を正さないことには、どうにもならないと思うのよね……」
彼女がどこか困ったように、ため息を吐き出す。
その姿を目にしたラシリネは、どこか言いづらそうに暗い顔で声を発した。
「私も、ずっと気になっていました。陛下とお話をしている時、噛み合っていないような気がして……」
本当は、よくわかっていた。
こんなふうに遠回しの事情聴取を周りにするのではなく、本人に直接当たって砕けるべきだと。
しかし、ラシリネにはどうしてもその勇気が出なかった。
彼のそばにいられなくなるのが、嫌だったからだ。
「ラシリネちゃんは、息子に好きな人がいると知っているのよね?」
「はい。もしかして、いらっしゃらないのですか?」
「それは、間違いないのだけれど……。その相手を、誰だと思っているか聞いてもいいかしら?」
たとえ嫌われても、己の内に秘めたる想いが届かないとしても構わなかった。
彼を遠巻きに見つめる権利だけは、絶対に奪われたくない――。
「ダリウスもきっと、同じ気持ちよ。だけど……。誤解を正さないことには、どうにもならないと思うのよね……」
彼女がどこか困ったように、ため息を吐き出す。
その姿を目にしたラシリネは、どこか言いづらそうに暗い顔で声を発した。
「私も、ずっと気になっていました。陛下とお話をしている時、噛み合っていないような気がして……」
本当は、よくわかっていた。
こんなふうに遠回しの事情聴取を周りにするのではなく、本人に直接当たって砕けるべきだと。
しかし、ラシリネにはどうしてもその勇気が出なかった。
彼のそばにいられなくなるのが、嫌だったからだ。
「ラシリネちゃんは、息子に好きな人がいると知っているのよね?」
「はい。もしかして、いらっしゃらないのですか?」
「それは、間違いないのだけれど……。その相手を、誰だと思っているか聞いてもいいかしら?」
たとえ嫌われても、己の内に秘めたる想いが届かないとしても構わなかった。
彼を遠巻きに見つめる権利だけは、絶対に奪われたくない――。