隠していた想いを伝える時
「さっきの返事……考えてくれた?」
それって、告白のことだよね。
どうしよう……。まだ答えは出ていない。
「えっと……」
「相田さんは自分のことをつまらないって言ったけど、ほら……」
槙田くんは、私の手をとって自身の胸に当ててきて、手のひらに伝わってくるのは、槙田くんの少し早い心臓の鼓動……。
「こうやって相田さんといるだけで幸せな気持ちになるし、相田さんの作られていない自然な姿が可愛くて、見ているだけでドキドキするんだ」
「……っ、」
少し照れくさそうに笑う槙田くんの笑顔、そして真っ直ぐ向けられる想いに……。
私だって、今日はドキドキしっぱなしだ。
「まずは1ヶ月でいいから。もちろんその間は誰にも付き合っていることは言わない。1ヶ月で、俺のことを好きになってもらえるように頑張るよ。だからダメかな?」
付き合っていることを誰にも言わないのなら、もし上手くいかなかったとしても、周りからとやかく言われる心配はない。
私たちだけの秘密になるのなら……。
「うん。それなら……」
「やった!チャンスをくれてありがとう」
槙田くんはとても嬉しそうな顔をして、ぎゅーっと、痛いくらいに強く抱きしめてきた。
「ねえ、二人の時は莉乃って呼んでいい?」
槙田くんに名前で呼ばれるのは少し照れくさい。だけどお付き合いをするなら、名前で呼んで欲しいかも。
私はその問いに、こくんと頷くと、槙田くんはまた嬉しそうに笑う。
「俺のことも名前で呼んでくれる?」
「翔真、くん……」
「うん。今日からよろしくね。莉乃」