可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
 アリムとの館内の散歩時間も少し伸びたし、体力作りは順調ではないだろうか。

 だだ――。

(……最近、大公様の視線をよく感じるような?)

 アイリスは、アリムと絨毯の上に座り、積み木をしながら思い返す。

 正確に言えば、初めてのダンスの授業の翌日からアリムと体力作りで移動している際に、書斎の窓や、屋内訓練場からヴァンレックに視線を送られた。

(そもそも以前まで、遠くでも居合わせることがなかった気が)

 父と子の時間を増やして、ヴァンレックに子供への接し方に慣れてもらおう。

 そんな計画があったのだが、彼はアイリスが誘う必要もなく、外から帰るといったんその足でアリムのもとを訪ねるようになっていた。

 そしてアイリスが作法で席を外していると、彼女のもとに顔を出す。

 何か用件があるのか尋ねると、何をしていたのかと彼は聞いた。

(……進捗確認?)

 思い浮かぶのは、妃教育の世話になっている件だ。ブロンズの時間も取っているから不自然なことではない。
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