可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
 たまに目につくヴァンレックと使用人たちの間のよそよそしい空気を、自分が出ていくまでに少しは改善できないだろうか?

 メイドたちの空気も、今はアイリスがいれば違和感も小さい。

(アリムからの協力は得られそうにないけど、大公様は暴君ではなかったし、この調子だと『みんなと仲良く過ごす』計画もいける気がしてきたわね)

 それなら、自分が一肌脱ごう。

 アリムの周囲改善もうまくいったのだ。努力すれば、少しずつでも変わってくれるはず。

「アイリス、何か悩んでいる?」

 つい、考え込んでしまっていたらしい。

 積み木が先程より数個しか変化していない状況で、アリムが尋ねてきた。

「うーん、みんなで楽しく何かできることはいかな、と思って」
「それって、パパも含めて?」
「えっ、あ、うん、そう」

 意外と子供は鋭い時がある。それを思い出して、どきまぎしながら笑って誤魔化す。

 屋敷の主人もおのずと巻き込める打算はあった。それをアイリスは考えていたのだ。
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