可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
「……俺のせいで?」
「そうよっ、離縁の話もかねて陛下のところに行っていたのでしょう? だから私からもこの政略結婚をなかったことにできないかリッジソロミュー公爵様に相談しようと――」
「いやいやいやっ、大急ぎで止めに行くと伝言を受けたから、俺も王の間から飛び出してきたんだ!」
「は? 王の間から!? いったい何して――」
「君に離れてほしくないからだ!」
アイリスは、かなり間の抜けた顔をしてしまっただろう。
「しばらく協力してほしいと告げたことを後悔した。今は、結婚を続けたい意思しかない」
「……私、てっきり契約を持ち掛けられたのかと……」
「君にそう誤解させたことも謝る。俺もあの時は、結婚の意思がなかった。アリムが神獣だと知られて、危険にさらされないためにも結婚という形は必要だった。だが今は、君と夫婦であることを、本心から光栄に思っている。好きなんだ」
「す、き……」
アイリスの思考回路はショートしかけていた。
「しばらくと言った手前、どう君に受け入れてもらえるか考えていろいろと贈り物をしたり……アリムのことを隠していたのも次第に心苦しくなった。だが、言えなかったんだ。秘密を守るようにと国王命令を受けていた。アリムのことは国王である兄を中心に決めた重要な極秘任務で、王家で神獣が誕生したのは数百年ぶりで――」
彼は国王の右腕だ。命令には忠実。
(契約を結ばれたと思ったのは私の勘違いだった?)
情報過多だ。アイリスはそのままソファにひっくり返った。
「アイリスー!?」
「アリム大丈夫!?」
「大公妃!」
ヴァンレック、アリム、続いて男たちの声が聞こえたが、アイリスは健やかに気絶していた。
「そうよっ、離縁の話もかねて陛下のところに行っていたのでしょう? だから私からもこの政略結婚をなかったことにできないかリッジソロミュー公爵様に相談しようと――」
「いやいやいやっ、大急ぎで止めに行くと伝言を受けたから、俺も王の間から飛び出してきたんだ!」
「は? 王の間から!? いったい何して――」
「君に離れてほしくないからだ!」
アイリスは、かなり間の抜けた顔をしてしまっただろう。
「しばらく協力してほしいと告げたことを後悔した。今は、結婚を続けたい意思しかない」
「……私、てっきり契約を持ち掛けられたのかと……」
「君にそう誤解させたことも謝る。俺もあの時は、結婚の意思がなかった。アリムが神獣だと知られて、危険にさらされないためにも結婚という形は必要だった。だが今は、君と夫婦であることを、本心から光栄に思っている。好きなんだ」
「す、き……」
アイリスの思考回路はショートしかけていた。
「しばらくと言った手前、どう君に受け入れてもらえるか考えていろいろと贈り物をしたり……アリムのことを隠していたのも次第に心苦しくなった。だが、言えなかったんだ。秘密を守るようにと国王命令を受けていた。アリムのことは国王である兄を中心に決めた重要な極秘任務で、王家で神獣が誕生したのは数百年ぶりで――」
彼は国王の右腕だ。命令には忠実。
(契約を結ばれたと思ったのは私の勘違いだった?)
情報過多だ。アイリスはそのままソファにひっくり返った。
「アイリスー!?」
「アリム大丈夫!?」
「大公妃!」
ヴァンレック、アリム、続いて男たちの声が聞こえたが、アイリスは健やかに気絶していた。