【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
 リカルドの言葉を聞いてワーウィックは、スイレンの手を引こうと素早く動いた。その行動を見て、やはりリカルドはムッとした表情になってしまった。

 濃淡の違う赤い髪の二人に挟まれながら、なんとも言えない気持ちになりながら、スイレンはゆっくりとベッドから起き上がった。


◇◆◇


「……ブレンダンの、実家の店で働く?」

 夕食の後、先程から続く不機嫌な顔を崩さずに、リカルドはスイレンの言葉を聞き返した。いつもより不機嫌に聞こえる低い声に、スイレンは意味もなく緊張してしまった。

(自分で、自分のお金を稼ぎたい。何か、おかしなことを言ってしまったのかしら)

 不安になったスイレンが横に目を向ければ、隣に座っているワーウィックは、スイレンの魔法の花を皿に盛って美味しそうに咀嚼している。

 リカルドがそのまま何も言わないので、スイレンは勇気を出して彼にもう一度先ほどの説明を繰り返した。

「あの……ガーディナー様のお店の内装に、生花を扱うらしいので、私でも何かお役に立てるかと」

< 113 / 340 >

この作品をシェア

pagetop