【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
リカルドに何も知らせずに去ってしまうことは、不誠実かもしれない。けれど、心配してくれる彼に、引き留められればきっと拒めない。
愛しい彼の意向を気にしてしまう、自分を理解しているからこそ選んだ方法だった。
「もうこれ以上、リカルド様の傍に居たら……望んではいけないことを、望んでしまいそうになる……だからもう……良いんです。あの方には、身分の釣り合うお似合いの美しい婚約者がいらっしゃる。彼を想う私は、これ以上彼の傍に居てはいけないと考えています」
スイレンは、息子のブレンダンと同じ濃い茶色の目をじっと見た。
ジョルジオはスイレンの中にある覚悟を推し測っているのか、この状況を楽しんでいるのか、それとも迷惑な話だと呆れているのか、どうにも読めなかった。
緊張感に思わず手が震え、じわりと背中に何かが走った気がした。
「……まあ、良い。私は、昔から可愛い女の子の味方でね。他でもない君が、そう希望しているのなら、匿うことも辞さない。だが、ただひとつだけ。約束して欲しいことがある」
「はい」
ジョルジオは生真面目に頷いたスイレンに対して、言葉を選ぶようにゆっくりと言った。
愛しい彼の意向を気にしてしまう、自分を理解しているからこそ選んだ方法だった。
「もうこれ以上、リカルド様の傍に居たら……望んではいけないことを、望んでしまいそうになる……だからもう……良いんです。あの方には、身分の釣り合うお似合いの美しい婚約者がいらっしゃる。彼を想う私は、これ以上彼の傍に居てはいけないと考えています」
スイレンは、息子のブレンダンと同じ濃い茶色の目をじっと見た。
ジョルジオはスイレンの中にある覚悟を推し測っているのか、この状況を楽しんでいるのか、それとも迷惑な話だと呆れているのか、どうにも読めなかった。
緊張感に思わず手が震え、じわりと背中に何かが走った気がした。
「……まあ、良い。私は、昔から可愛い女の子の味方でね。他でもない君が、そう希望しているのなら、匿うことも辞さない。だが、ただひとつだけ。約束して欲しいことがある」
「はい」
ジョルジオは生真面目に頷いたスイレンに対して、言葉を選ぶようにゆっくりと言った。