【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
クラリスに会わなくて良いのかと戸惑い慌てる御者に言って、竜舎の近くにある家に帰ってもらう。
居心地の良い場所を出ていく準備と覚悟は、もう出来ていた。
◇◆◇
ジョルジオに用意して貰った小さな家は、優しい色合いの壁紙に可愛らしい家具の、いかにも若い女の子が好みそうな物件だった。家具は備え付けだし、食器なども揃っている。
女性向けのドレスや宝飾品を扱う店主である上に、あのブレンダンの父親なのだ。きっと女の子の好むようなものを、知り尽くしているはずに違いない。
彼に言われた通りに、小さな鞄の中には何枚かの服と下着なんかを入れて来た。それを持って来るだけで、生活するには事足りているようだ。
(リカルド様。きっと、驚くよね。でも、もしかしたら……厄介者が何も言わずに居なくなって、清々しているかもしれないし)
リカルドが用意してくれた自室には、置き手紙を残して来た。
この国に連れて来て貰って、家族同然に一緒に暮らそうと言ってくれて嬉しかったこと。何も言わずに去ることになって、本当に申し訳ないこと。
そして、出来れば自分の事は探さないで欲しいこと。
居心地の良い場所を出ていく準備と覚悟は、もう出来ていた。
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ジョルジオに用意して貰った小さな家は、優しい色合いの壁紙に可愛らしい家具の、いかにも若い女の子が好みそうな物件だった。家具は備え付けだし、食器なども揃っている。
女性向けのドレスや宝飾品を扱う店主である上に、あのブレンダンの父親なのだ。きっと女の子の好むようなものを、知り尽くしているはずに違いない。
彼に言われた通りに、小さな鞄の中には何枚かの服と下着なんかを入れて来た。それを持って来るだけで、生活するには事足りているようだ。
(リカルド様。きっと、驚くよね。でも、もしかしたら……厄介者が何も言わずに居なくなって、清々しているかもしれないし)
リカルドが用意してくれた自室には、置き手紙を残して来た。
この国に連れて来て貰って、家族同然に一緒に暮らそうと言ってくれて嬉しかったこと。何も言わずに去ることになって、本当に申し訳ないこと。
そして、出来れば自分の事は探さないで欲しいこと。