【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「そうか。ならば、結婚をするのは、もう少し先になるな……上手くいって、一年後か。早く君を妻にして、俺のものにしたい……」

 スイレンは、リカルドの言葉に首を傾げた。

 ガヴェアでは十九だと結婚適齢期なのだが、この国ヴェリエフェンディでは違うのかもしれない。

 あと一年待たねばならないということは、二十歳になってようやく結婚が許されるのだろうか。

「あの。私って、リカルド様と結婚……出来るんですか?」

「……それは、どういう意味?」

 スイレンの疑問に不機嫌そうな低い声を出し、リカルドは言った。

 単純に疑問に思っただけのスイレンには、そんなつもりではなかった。

 けれど、彼を怒らせてしまったのかもしれない。

 慌てて、俯いていたスイレンは顔を上げた。

 眉を寄せた整った彼の顔が、自分をじっと見ている。

 今までにない表情の、迫力に怯みそうになりながらも、スイレンは自分が思っていた考えを口にした。

「だって。私は、身分のない平民ですし……お金も何も、後ろ盾も何も持っていません。貴方の得になるようなものなんて、何ひとつ。リカルド様は、それでも良いんですか?」

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