【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
「良いよ。君が、好きだ。もちろん、貴族と平民同士の貴賎結婚となるから、色々と言ってくる輩も出てくるだろう。けど、心配しないで。絶対に、俺は君を守るし、貴族の身分を手放したとしても、絶対にスイレンを手離したりはしない」

 これからの決意表明をするように、そう呟(ルビ:つぶや)くとリカルドはまた力を込めてスイレンを抱いた。

 自分への想いが込められた、強めの力が彼の気持ちを表しているようだった。

 そう思えば、ふわふわとした足場のない雲の上にいるような感覚だった。

(本当に今も信じ難いけど……国の中でも英雄と呼ばれているこんなに整った顔をした人が、私のことを好きなんだ)

「嬉しい」

 スイレンはリカルドの身体へと頬を寄せれば、白いシャツの上からでも固く鍛え上げられた肉体を感じた。

 自然と、心からは溢れるような彼への想いが溢れて来た。

 スイレンがリカルドの事を好きなのは、初めて檻の中に居た彼を見た時からずっと変わらない。

 けれど、彼の事を知れば知るほど好きになってしまうのは、彼の中身がそれだけ魅力的で、竜から選ばれるほどの誠実さや高潔さを持っているからだろう。

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