【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】

2-1 涙

 翌日の朝。スイレンはいつもの通りの時間に家を出て、仕事場であるガーディナー商会へと向かった。

 今日は自分のために借り家を用意してくれた、店主ジョルジオともきちんと話さなければならない。

(きっと、もう見つかってしまったのかって揶揄われる……? いいえ。情報は商人の命だから、もう既にジョルジオ様は昨日の出来事を知っているわね……)

 あれだけの、大騒ぎだったのだ。彼のような大きな商会を営む店主は、人脈やそこから得られる情報が商売の肝であろうから。きっともう、昨日起こったことを知っていることだろう。

 昨夜リカルドから何度も言われたことを思い出せば、自然と顔が熱くなる。そして、訳もなく思い切り走り出したくなった。

 人生で初めて恋をした大好きなリカルドと恋人同士になれて、本当に嬉しい。

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