【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
両手で顔を覆い、何度も嗚咽を漏らしながら泣いてしまっていた。
スイレンは彼女の細い背中を摩り、どうにか感情の昂った彼女が落ち着くまで辛抱強く待った。
「すみません。勝手に。余計なことかとは、思ったんですけど……あの場所に、貴女を置いて行けなくて」
スイレンはイジェマがひとしきり泣いて、泣き止むのを待った。
優しく声を掛けてくれたスイレンに、泣き伏せていたイジェマは顔を上げた。涙でいっぱいの大きな宝石のような青い目が、背中を撫でるスイレンを見返している。
どこをどう切り取っても、どんな表情をしていても、彼女は美しいんだなとスイレンは妙なところで感心してしまった。
「……あなた、リカルドの……」
やっと落ち着いて来たイジェマも、偶然現れたスイレンが誰であるかに気が付いて呆然としていた。
「えっと……その、本当に、偶然で……用があったので、あの場所を通りかかったんです。そうしたら、その、イジェマ様に似た声が聞こえて来たので……」
慌ててしどろもどろになりつつ状況を説明するスイレンに、イジェマはまた嗚咽しながら涙を流した。
スイレンは彼女の細い背中を摩り、どうにか感情の昂った彼女が落ち着くまで辛抱強く待った。
「すみません。勝手に。余計なことかとは、思ったんですけど……あの場所に、貴女を置いて行けなくて」
スイレンはイジェマがひとしきり泣いて、泣き止むのを待った。
優しく声を掛けてくれたスイレンに、泣き伏せていたイジェマは顔を上げた。涙でいっぱいの大きな宝石のような青い目が、背中を撫でるスイレンを見返している。
どこをどう切り取っても、どんな表情をしていても、彼女は美しいんだなとスイレンは妙なところで感心してしまった。
「……あなた、リカルドの……」
やっと落ち着いて来たイジェマも、偶然現れたスイレンが誰であるかに気が付いて呆然としていた。
「えっと……その、本当に、偶然で……用があったので、あの場所を通りかかったんです。そうしたら、その、イジェマ様に似た声が聞こえて来たので……」
慌ててしどろもどろになりつつ状況を説明するスイレンに、イジェマはまた嗚咽しながら涙を流した。