【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
 先ほどの様子からも、リカルドとイジェマは互いに対し恋愛感情を持たないようだった。婚約解消したいという希望が一致して二人で相談していたと聞いていたし、親から許されずにここでまた再婚約となればあまり良くない結果になってしまうだろう。

「昨日の、今日だからね。パーマー家の当主に署名をもらった婚約解消の書類は、提出済みで受理もされているけど……パーマー家は、この国でも力を持っている貴族だから、敵に回したら厄介なことになる。リカルドは、竜騎士でもありデュマース家の当主でもあるからね。その辺りも加味して、動いたり考えたりしなきゃいけないんだよ」

「……私にも、何か出来ないかしら」

 ワーウィックはスイレンの言葉を聞いて、楽しそうな表情をして言った。

「まあ。可愛いスイレンにキスでもしてもらったら、すぐにリカルドの機嫌だけなら直ると思うけど。そうだね。もし良かったら僕の方に先にしてくれても良いよ?」

 揶揄うような言葉にスイレンは笑って立ち上がると、ワーウィックの柔らかな頬にキスをした。

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