【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
自分でそうしろと言ったくせに驚いた顔をしている可愛い少年を置いたままで、スイレンは一人で階段へと向かった。
(今日の朝。家を出る時、こんな風になるなんて……思ってもみなかった。初めてリカルド様の腕に抱かれて目覚めて、本当に幸せな気分だったのに。あんな風に可哀想なほどに、泣いていたイジェマ様のせいではないことは、わかっているけれど)
こんなはずではなかったのにという気持ちを、スイレンはどうしても抑えられなかった。
「……リカルド様?」
スイレンが彼の部屋の扉を叩いても、いつものようにすぐに返事がない。
心配になって扉を開けてみると、部屋の奥から水音がする。きっと、奥にある浴室に入っているのだろう。
スイレンは、複雑な思いのままでリカルドの部屋にある大きなベッドに腰掛けた。
程なくして、浴室から髪を拭く布を首にかけた上半身裸のリカルドが現れた。その見事な筋肉質の体を見て、スイレンは顔を赤くした。
大きな傷跡もなく、肌は滑らかで美しい。そのまま彫像になっていても不思議ではない程、引き締まった肉体だ。
「スイレン……来ていたのか」
苦笑して隣に腰掛けてくれると、清潔な石鹸の良い匂いがする。
頭を撫でて愛しそうに見つめてくれるから、スイレンは彼の目に溺れそうになる。いつも。
(今日の朝。家を出る時、こんな風になるなんて……思ってもみなかった。初めてリカルド様の腕に抱かれて目覚めて、本当に幸せな気分だったのに。あんな風に可哀想なほどに、泣いていたイジェマ様のせいではないことは、わかっているけれど)
こんなはずではなかったのにという気持ちを、スイレンはどうしても抑えられなかった。
「……リカルド様?」
スイレンが彼の部屋の扉を叩いても、いつものようにすぐに返事がない。
心配になって扉を開けてみると、部屋の奥から水音がする。きっと、奥にある浴室に入っているのだろう。
スイレンは、複雑な思いのままでリカルドの部屋にある大きなベッドに腰掛けた。
程なくして、浴室から髪を拭く布を首にかけた上半身裸のリカルドが現れた。その見事な筋肉質の体を見て、スイレンは顔を赤くした。
大きな傷跡もなく、肌は滑らかで美しい。そのまま彫像になっていても不思議ではない程、引き締まった肉体だ。
「スイレン……来ていたのか」
苦笑して隣に腰掛けてくれると、清潔な石鹸の良い匂いがする。
頭を撫でて愛しそうに見つめてくれるから、スイレンは彼の目に溺れそうになる。いつも。