【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
まるで、生きた彫刻のように整った顔に、ふわりと無造作に整えられた眩い金髪。そして、透き通るような青い瞳。周囲の女性達からの、羨望の視線が痛い。
ご令嬢たちは彼の優雅な一挙一動に、完全に見入っている。
(この人。泣いているイジェマ様の手をこともなげに、振り払った。彼女をあんな場所に一人残して去った……最低の、元恋人だ……)
それに気が付いたスイレンが唖然として彼を見つめていると、何を勘違いしたのか彼女の右手を取って形良い唇でキスをした。
冷たい。スイレンは触れた唇をそう感じて思わず、ぱっと彼の手を振り払ってしまった。
(あ。いけない……よくないわ)
手を振り払ってしまうことは、明らかにスイレンの方のマナー違反だ。男性から手を取られキスをされたことを不快に感じたとしても、そう思わせずに上手く躱すのが貴族の作法だった。
「……何? 何か僕が、君に気の障るようなことしたかな?」
不思議そうに首を傾げる仕草にも、彼の自らに対する圧倒的な自信が溢れている。
まさかそんな自分が、女性を踊りに誘って断られるなどと、露ほども思っていない様子だ。
ご令嬢たちは彼の優雅な一挙一動に、完全に見入っている。
(この人。泣いているイジェマ様の手をこともなげに、振り払った。彼女をあんな場所に一人残して去った……最低の、元恋人だ……)
それに気が付いたスイレンが唖然として彼を見つめていると、何を勘違いしたのか彼女の右手を取って形良い唇でキスをした。
冷たい。スイレンは触れた唇をそう感じて思わず、ぱっと彼の手を振り払ってしまった。
(あ。いけない……よくないわ)
手を振り払ってしまうことは、明らかにスイレンの方のマナー違反だ。男性から手を取られキスをされたことを不快に感じたとしても、そう思わせずに上手く躱すのが貴族の作法だった。
「……何? 何か僕が、君に気の障るようなことしたかな?」
不思議そうに首を傾げる仕草にも、彼の自らに対する圧倒的な自信が溢れている。
まさかそんな自分が、女性を踊りに誘って断られるなどと、露ほども思っていない様子だ。